抗うつ薬と自殺願望(読売新聞オンライン)

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20070907-OYT8T00200.htm?from=goo

 うつ病に使う抗うつ薬を服用すると、10、20歳代の若者を中心に、自殺したいという衝動を引き起こすことがある、と指摘されている。薬との因果関係ははっきりしていないものの、専門家は「副作用に留意は必要だが、うつ病を治療しないことは危険。適切に服用することが大切」と話している。(利根川昌紀)

10代、20代と限定的に記述されているが、本当にそうだろうか?同記事によると、

 国内でも昨年、厚生労働省抗うつ薬メーカーに「18歳未満では、自殺願望を引き起こすことがある」との注意を薬の説明文書に明記するよう求めた。

とあるけれど、記載されるようになったとは言われていない。
実際は年代に関係なく、個人の状況や、症状の程度、病気に至る原因など、副作用が起こるのは限定的な範囲ではないように思います。なぜ範囲を限定しているのでしょうか?「基本的に副作用はある。その中でも多いのが10代〜20代です」という記述ではだめなのだろうか?

個人的な話になるが、以前、精神科に通院している同居人(当時は20代後半から30代にかけての期間)と一緒にカウンセリングなどを受けたこともあるが(ワタシ自身の症状ではなく、対応のしかたや一般生活に置いて気をつけることなどについての相談がメイン)、上記に該当する薬品が処方されているのにも関わらず、「自殺願望を引き起こす副作用がでる可能性がある」などとは聞いた覚えが無い。しかし同居人本人はたびたび「自殺したい衝動(衝動的というほど積極的ではないにしろ)」にかられていたらしい。カウンセリングにて「死にたくなります」と相談をするものの、「大丈夫です。よくなります」という対応はしてくれるのだが、結局は本人次第という印象を最後まで拭うことはできなかった。

これ、すごい乱暴で誤解を招きそうな意見だけども・・・
本当に国内で使用が許可されている薬品とカウンセリングによって完治とは行かないまでも、一般生活の中で常に不安に苦しんだりしない、一日のうちに1時間でも安心して(というか不安を意識しないで)生活できるようになるために、医師の説明の中で「このお薬を一定期間服用する事で、一時的に自殺願望が発生する副作用があるかもしれません。それはあなた自身の気持ちではなくて、お薬の成分がそうさせているのですから、落ち着いて生活してください。」という説明を行う事で救われる患者さんもいるんじゃないでしょうかね。
実際は「医師が上記のような説明」>「自殺願望が本当に発生」>「決行」>「訴訟問題」という流れになる可能性も十分ありますのでうかつな事は言えないのも理解しているのですが・・・

うつをはじめとした、精神的な部分での不安によって、なぜ自分は苦しまなくては行けないのか?という疑問を常に抱えながら、何かにおびえて生活を送らなくては行けないというのはとても大変な事です。医師は本当に情報を公開する・患者さんとコミニュケーションをとりやすくするなど、多角的な判断が必要だと思います。なんとかそんな患者さんたちを救ってあげて欲しいと思います。